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インド第2位のIT企業インフォシス。日本での事業拡大に乗り出しています。

常に最先端技術を担い、多様性と包括的な文化を持つ100以上の国の従業員の意思を反映させたリーダーシップを取る新しい世代の会社

インド第2位のIT企業インフォシスは全世界売上高2兆円を越えるITグローバルサービス企業に成長しました。その背景には、GEと包括パートナーシップを結び製造業でのIoT活用の先端を研究したり、ゴールドマン・サックスの個人融資事業や電気自動車メーカーの自動運転なども手がけてきました。技術開発に熱心で、世界のIT業界でリーダー的なポジションにあります。

インフォシスは特に米英などの英語圏で力を発揮していますが、日本での規模はまだ成長過程です。しかしいま日本のIT投資には、生産性向上のためにフォローの風が吹いています。セールスの部隊を整え、インフォシスの技術力をきちんとアピールできれば、2025年までに売上高を数倍に伸ばすことは十分に可能と考えます。またジョイントベンチャーやM&Aといった選択肢をとれば、さらなる成長も可能です。インフォシスにはそのポテンシャルがあります。

インド本社では次世代AIサービスによる研修、充実した教育環境が整っており、これが高い技術力の背景にあります。本社は南部のバンガロールにあり、バンガロールには、インド理科大学院(Indian Institute of Science)など、世界レベルの大学が多数あります。インフォシスで働く社員も、そうした大学の出身者が多く、社屋も大学のような雰囲気があります。インフォシスは着実な研究開発を重ね、新卒から一貫した人材教育に強みがあります。常に最先端技術を担い、多様性と包括的な文化を持つ100以上の国の従業員の意思を反映させたリーダーシップを取る新しい世代の会社といえます。

インフォシス ジャパンは、インドの本社から「ワンカンパニー」という概念のもと、組織やシステムも一元化されています。日本事業は現地法人ではなく支店という立場になりますが、逆に組織としての統合性が高く、トップとの距離も近いです。

インフォシス経営層には圧倒的なバイタリティの強さがあります。インドの平均寿命は約68歳、人口は約14億人です。一方、日本の平均寿命が約84歳で人口は約1.23億人。インド人は、寿命が短いが、競争相手は多いので、30、40代であっても経営者として突出しようと前に出る傾向があります。インド時間の夜中に連絡をしても、すぐに返事が返ってきます。仕事も秘書任せにせず、できる限り自分でハンドルしています。生のデータをしっかり読み込んでいるので、経営判断は非常にスピーティです。資料作りを経営企画部や財務部に任せてしまう日本の経営層とは、意識が大きく違うと感じでいます。

IT業界では、「AI」、「DX」、「データサイエンティスト」といった言葉を耳にすることが増えました。これまでITを使った業務改革はマッキンゼーやBCGといった「戦略コンサル」がトップにあり、その下がPwCやデロイトなどの「総合系コンサル」、その下にNTTデータなどの「ITコンサル」があるというピラミッド構造でした。起点はつねに戦略コンサルであり、いわば「文系」の考え方でできていました。 それに対して、この5年くらいは「理系」の考え方による業務改革が増えています。

つまり新しい技術や研究成果を起点として、タスクが上がっていくようになっています。かつて理系の研究者はマーケットから乖離していると思われていましたが、いまや統計分析や人工知能の研究者が人気を集めています。理系の発想でトレーダーやアナリストに転進する人も多いです。 バンガロールに世界レベルの理系大学が集積しているように、インドの教育や研究の環境は非常に恵まれています。「理系の復権」に注目が集まるなかで、インド企業が伸びてくるのは当然でしょう。

今の日本は、人口が減るなかで、日本市場が今後大幅に成長するとは考えにくいのが現状です。ですが、技術主導によって競争の構図は変わるでしょう。すでにアマゾンの「AWS」のようにサービスのクラウド化が進んでいます。大手銀行のシステム統合のような「何万人月規模」のプロジェクトはいまが最後で、受託請負開発だけの会社はもう生き残れないでしょう。

そうした変化は既におきています。先端的なスタートアップ企業や、インフォシスのような市場の変化に柔軟に対応するLive Enterpriseと呼ばれるような外資系のIT企業が、市場シェアを大きく伸ばしています。これまでに以上に日本とインドの懸け橋と日本経済発展に貢献して参ります。